メルマガ・広報誌

vol.28 (07月30日)

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◎安倍首相「日本軍が建てた学校が占領地の住民を開化」...

2014年07月21日08時30分
  安倍晋三首相が「日本軍が建てた学校が占領地の住民を開化させた」
という趣旨で、過去の戦争の歴史を美化する発言をした。19日に地元の山口県で、
右翼性向の地方有志の主催で開かれた講演会でだ。 
安倍首相は10、11日に太平洋戦争の最大激戦地の一つ、パプアニューギニアを
訪問したことを話題にし、マイケル・ソマレ初代首相と交わした対話を紹介した。 
「最大激戦地だったウェアクを訪問したところ、パプアニューギニア建国の父、
ソマレ元首相の出迎えを受けた。親日政治家のソマレ元首相は
『私が初めて学校に出合ったのは柴田学校だった』と話していた。
ソマレ元首相が暮らしていた村に進駐していた日本軍の中隊の隊長が柴田中尉だった。
それまでその地域に学校が全くなかった。文字も知らず本も読めなかったし、
勉強というものの概念さえ知らなかったが、柴田中尉が学校をつくり、
子どもたちを集めて読み書きを教えた。
ソマレ首相は『柴田中尉のおかげで私の今日がある』と話していた」。

また安倍首相は「建国の父がこのような日本観、日本人観を持っていると、
パプアニューギニア全体が日本のファンになったといえるだろう」
「おどろくほど多くの人々が沿道に集まり、『ウェルカム』と書かれた文字を見せていた。
本当に感動し、涙が出そうだった」と主張した。

こうしたストーリーを安倍首相が講演で冗長に説明したのは、
戦争の郷愁に浸っている保守聴衆の情緒を意識したものとみられる。
安倍首相は現職の日本首相としては初めて、11日にパプアニューギニアの日本人戦没者碑に
献花したことを振り返った。
そして「太陽が差す暑いジャングルの中で、家族の幸せを祈り、祖国(日本)を
考えて亡くなった12万人の尊い犠牲のうえに現在の日本がある」と主張した。


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◎LNGスポット、価格急落が映す市場転換

2014/7/22
液化天然ガス(LNG)のスポット価格が下落している。
世界最大の消費地である日本などアジアでは約3年ぶりの安値をつけ、
欧州でも軟調な展開が続く。
パプアニューギニアやオーストラリアなどでLNGの新規生産が目白押しで、
供給の増加が見込まれる。高値が続いてきたLNG市場は、転換期を迎えている。
 「この時期に8月積みLNGが売れ残るとは」。
欧州系資源商社のトレーダーは、アジア企業の需要の低迷ぶりに驚く。
夏場の需要期を迎えても、日本や韓国の電力各社の買い意欲は乏しいまま。
東アジアでは4月まで、当初の予想よりも気温が高かった影響で、
日本などの天然ガス在庫は高水準だ。
「電力会社はLNG価格のさらなる下落を見込み、様子見姿勢をとっている」
(資源商社のトレーダー)との声もある。原子力発電所の再稼働も変動要因だ。

 スポット価格は100万BTU(英国熱量単位、約25立方メートル)あたり11ドルを割り込み、
2011年3月の東日本大震災前後の水準まで下げた。前年同時期に比べても5ドルほど安い。
2月に過去最高値となる20ドル台に乗せた後、下落率は5割近くに達する。
 鈍い需要に加え、長期的な供給の拡大観測がLNG価格に押し下げ圧力となる。
米石油大手エクソンモービルやJXホールディングスなどが出資するパプアニューギニアの
LNG事業は5月、本格生産を始めた。
今年から来年にかけて、豪州やインドネシアで新規LNG事業での生産がスタート。
17年には、米国から輸出が始まる。

 新規開発事業は安定調達を望む買い手企業と、10年超に及ぶ長期の売買契約を結んでいる
ケースがほとんど。
電力会社などの需要は長期契約に流れ、スポット市場の需給はさらに緩むとみられる。
日本エネルギー経済研究所はエネルギー価格見通しで、「LNGは十分な供給が見込まれ、
15年まで日本向け価格を押し下げる」と予測した。


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◎パプアニューギニア社会の縮図、WANTOK (ワントク) とは?

"世界中で最も言語の豊富な国"と言われるパプアニューギニア。
英語とピジン語を公用語としながらも、部族の数だけ言語が存在し、
その数はなんと800以上とされています。
手つかずの熱帯の自然の中には、誇り高いプライドを持つ部族たちが自給自足で暮らしています。
この国には私たちが失いかけた美しい伝統が、今なお色濃く生きているのです。
今回は、まだまだ知られざる国パプアニューギニアの魅力と秘密、最新の情報、
実際に体験した人の声など、ここだけでしか明かされないトピックをお届けしていきます。
この国を理解する上では欠かせないWANTOK(ワントク)についてご紹介します。
「ワントク」とは、英語のone(ワン)talk(トーク)に由来するピジン語で、
同じ言葉を話す集団を意味します。多様な言語を話す民族がひしめくこの国パプアニューギニアでは、
同じ言葉を話し、同じ部族出身であることによる帰属意識、平等意識が非常に強く、
同じ部族=家族という図式が成り立ちます。ワントクの中では安全が確保され、
互いに手厚い援助を行う義務があります。古風な村の社会だけでなく、
近代化された首都ポートモレスビーでも、"ワントクの助け合い精神"は至る所で見られます。
ある日突然失業して家を無くしても、食費や生活費、ましてや住居まで、
同じワントクが面倒を見てくれます。血縁関係はなくても同じワントクであれば、
学費だって出してくれるし、ワントクの縁故で学校にも入学出来たり・・・。
ワントクはパプアニューギニア社会の縮図とも言えるのです。

格差もない、飢えや貧困の心配もない、一見するとすばらしい社会システムに思えるかもしれません。
しかし、行き過ぎるのもやや問題あり。ワントクからの依頼には「ノー」と
言えない暗黙の了解があるし、プライドが高いがゆえに自分のワントクが傷つけられたら、
大変なことに・・・。「同等の報復を加えるべき」という掟により、
異なるワントク間の闘争に発展することも少なくないのです。
もともと大家族や村社会の伝統を持つ日本人は、この相互扶助の習慣を少しは
理解出来るかもしれません。でも"助け合いの精神"もここまで来ると、
おせっかいを超えてありがた迷惑?良くも悪くも、
この国には「ワントク」が根強く生きているのです。
パプアニューギニアは、赤道のすぐ南に位置しており、日本から直行便で約6時間30分の距離にあります。
世界で2番目に大きな島、ニューギニア島の東半分をはじめとする600の島々からなり、
南太平洋最後の楽園と言われ、そこには美しい海と、山々の深い緑、
長い歴史の中で受け継がれた伝統の文化が息づいています。
自然と触れ合う旅、文化を探訪する旅など、パプアニューギニアでは、
様々な旅の楽しみ方が皆様をお待ちしています。

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◎ 第5回TOKTOK会 開催のお知らせ 

『美しい海と発展が共存する首都、ポートモレスビーでの10年間と、PNGの海の魅力』

講師:中浦恵子さん

8月20日(水) 18:00ー

場所:航空会館 会議室  (新橋、内幸町 至近)
会費:懇親会費をお願いする予定です。

http://www.aero.or.jp/map/map_kaikan.htm

ポートモレスビーのダイビングセンターで、ダイビングインストラクターを
10年なさっている中浦恵子さんを御迎えして、ポートモレスビーでの生活や
ダイビングの魅力についてお話いただきます。

申し込みなどはこちら
http://www.jpng.or.jp/archives/pngtalk_no6.pdf


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◎ 「安倍総理大臣のパプアニューギニア訪問の概要と成果を考える会」
~日本とパプアニューギニアの新しい一歩に向けて~開催のお知らせ

主催:日本パプアニューギニア協会
後援:日本パプアニューギニア友好議員連盟、
   外務省
   日本遺族会
   太平洋諸島センター(PIC)
   東部ニューギニア戦友遺族会
   全国ソロモン会


日時: 8月8日(金) 14:00-17:00 (16:00-懇親会)
場所: 航空会館 会議室  (新橋 内幸町 至近)
http://www.aero.or.jp/map/map_kaikan.htm
会費: 協会会員 1000円  一般2000円

講演者:

長原さおり氏:外務省 大洋州課 課長補佐;    総理訪問の概要と成果
田中和徳先生:日パプアニューギニア友好議員連盟会長:今後の議連の役割について
堀江正夫氏: 東部ニューギニア戦友遺族会会長:総理訪問と今後の遺骨収集事業)
小川和美氏: 太平洋諸島センター所長: 経済界団体の総理同行の取りまとめについて
井田 徹氏: 晃和木材株式会社代表取締役: 総理同行企業よりご報告
吉田 亙氏: 丸紅株式会社 顧問:総理同行企業よりご報告

当日は松本盛雄新PNG、ソロモン大使
和田幸浩 新大洋州課長(外務省)両名のご出席がございます。
またPNG大使館からはDUSAVA大使のご出席も予定されております。

質疑応答と懇親会

お申し込みなどはこちら
http://www.jpng.or.jp/archives/pnghomon.pdf

■ 編 集 後 記 ━━━━━━━━━━━━━━・・・・・‥‥‥......

昨日 有志4名で柴田チヨさん(協会会員)のお宅(お店)を訪問致しました。
 冒頭の記事のソマレ元首相(当時少年)に勉強を教えた故柴田中尉の奥様と
数時間にわたり今回の総理ご訪問の成果、ソマレ元首相(現 東セピック州知事)
のお元気な様子などをご報告いたしました。
 今回の総理のPNG訪問の大成功のひとつの理由に、戦時中に培われた
日本とPNGの人と人の関わりによるものがあることを忘れてはいけないと
感じた一日でした。ソマレ元首相を囲んでの生前の柴田元中尉、チヨさんの
素敵なお写真も多く拝見させていただきました。

 7月も明日で終わり、夏休み真っただ中です。風邪も流行っているとのこと、
皆さま健康にご留意されて楽しい夏をお過ごしください。

ごくらくちょう44号は明日31日発行の予定です。