メルマガ・広報誌

vol.31 (09月01日)

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◎ 太平洋戦争の激戦区「パプアニューギニア」が、いまバブル経済の舞台に 

 69年前、先の大戦で激戦区となった南太平洋の島国、パプアニューギニア。
2009年に天然資源が発見され、国民所得はこの5年間で倍増。高級マンションに
富裕層が飛びつくなど、パブル経済を迎えている。
今年5月には天然ガスの日本への輸出が始まり、日本にとっての重要度も増している。
めざましく発展している一方、都市部での失業率は80%と高く、貧富の差も激しい。
治安の悪さから「天国に一番近い島」との皮肉な呼び名もある。
2014年8月18日放送の「未来世紀ジパング」(テレビ東京)は、かつての日本兵が
つなぐ強い絆や、資金援助だけではない日本式の援助の仕方など
知られざる関係を紹介した。
初代首相を指導したのは「元日本兵」 太平洋戦争では、戦闘だけでなく飢餓や
マラリアで13万人もの日本兵が亡くなり、現地の人たちもおよそ5万人が犠牲になった。
そんなかつての激戦地で、私財を投じて地元ホテルを再建した日本人がいる。
海の特攻隊である人間魚雷「回天」の元乗組員で、出撃直前に終戦を迎えた
川畑静さん(88)だ。
 「ここの人たちの窮状を少しでも日本人が分かってくれれば、その話が伝わり、
一度パプアニューギニアに行ってみようかと、1人でも2人でも来てもらえれば
友好の促進につながる。小さな力だけど」(川畑さん) 
川畑さんは自然しかなかったこの村に、観光という産業を根付かせた。
現地のひとを大勢雇い、彼らの生活を豊かにしたかったそうだ。
ここで働くスタッフの中には、身寄りがなく川畑さんが育てた人も多い。
川畑さんがスタッフを「うちのファミリーみたいなもんです」と話すと、
うつむいて涙をにじませた女性もいた。細身の川畑さんは「ビッグマン」と呼ばれ、
人々の尊敬を集めている。
 ジャングル深くにあり、船でしか行くことのできないニューギニア島カウプ村では、
戦争中、飢餓状態にあった日本兵たちに食べ物を分け、温かくもてなしてくれた。
当時中尉だった柴田幸雄さんが恩返しにと、教育のなかったこの村に読み書きを教えはじめた。
その中に、初代首相のマイケル・ソマレ氏がいた。
「柴田さんは素晴らしい先生でした。学ぶことの大切さを教えてくれ、
私は進学することにしました。私を導いてくれたのは柴田さんでした。
人生で何をすべきかを」(ソマレ氏) 
中国との「ODA合戦」が激化 1949~75年、パプアニューギニアは、オーストラリアの
委任統治下にあった。
ソマレ氏は「いつか、国を作りなさい」という柴田さんの言葉を胸に独立運動に身を投じ、
1975年に独立。初代首相に就任した。
 日本はこの40年間で1500億円のODAを行っている。一番の友好国だと思いたいところだが、
中国は2014年の1年だけで3000億円の援助を行い、関係を強めている。
天然ガスは日本だけでなく中国にも輸出され、中国企業の進出も相次いでいる。
開発ラッシュに沸くこの国は、かつて国土の9割だった森林が6割にまで減っている。
深刻な森林破壊の原因は、木材の海外輸出と、次々に森を焼く「焼き畑農法」だという。
この問題に取り組むのが、日本のNGO団体「オイスカ」だ。
各部族の代表を集めて農業研修を行っている。
稲作・野菜栽培・養豚などを教え、輸出用の野菜栽培も進めている。
 さらに、パプアニューギニア産の天然エビが日本に輸出されていた。
漁師は「エビで大儲けさ」と嬉しそうに語る。
GDP成長率は来年20%を超えると言われ、日本人の所得を超えるとも言われている。
 「金儲け」だけでない関係づくりを 番組ナビゲーターの太田泰彦氏
(日本経済新聞社・論説委員兼編集委員)は、医療や上下水道のインフラ整備、
地震や津波など自然災害の対策は日本の得意分野とした上で、
日本との特別な関係をこうまとめた。
 「パプアニューギニアは、ただ"金儲け、市場"という見方で付き合っていく
国ではない。
お互い助け合い、償い、慰霊、鎮霊もある。そういう特別な心のつながりがある国だ」
日本は今後3年間で200億円の経済援助を決定しているが、
これが「援助合戦」「資源の奪い合い」になっていくのではと気になった。
パプアニューギニアに資源があろうとなかろうと、太田氏の言うように「特別な心のつながり」
があって、お互いの国益につなげられれば良いのだが。

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◎ パプアニューギニアで火山が噴火、航空機は迂回  

パプアニューギニア東部で29日早朝、タブルブル山(Mount Tavurvur)が噴火し、
地元住民が避難を余儀なくされたほか、複数の航空会社が国際線ルートを迂回させる
措置をとった。これまでのところ、死傷者の報告はない。?
ニューブリテン(New Britain)島の先端に位置するタブルブル山は1994年にも近くの
バルカン山(Mount Vulcan)とともに噴火し、麓の街ラバウル(Rabaul)に
壊滅的な被害をもたらしたことがある。

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◎ パプアで火山噴火、日本便が航路変更 

 オーストラリアの有力紙シドニー・モーニング・ヘラルド(電子版)などによると、
パプアニューギニアのニューブリテン島ラバウル郊外にある活火山、タブルブル山が29日、
噴火した。死傷者の情報はない。
 噴出した火山灰は上空約18キロに達し、オーストラリアのカンタス航空は、
シドニー-成田便の航路変更を決めた。地元当局は火山近くの住民を退避させ、
周辺地域の住民にも屋内にとどまるよう呼び掛けているという。
 タブルブル山は1994年にも大規模噴火を起こし、ラバウルの街は大きな被害
を受けて政府機関が移転するなどした。
ラバウルには第2次世界大戦中に日本軍の航空基地があり、同山は「花吹山」と
呼ばれていた。

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◎ ラバウルで火山噴火=航空機は迂回-パプア 

 【シドニー時事】パプアニューギニアのニューブリテン島ラバウル近郊にある
タブルブル山が29日朝、噴火した。オーストラリアのメディアによると、
大規模な噴火にはならない見通しだが、噴煙や地鳴りが引き続き観測されており、
一部住民は避難を始めた。
 上空に浮遊する火山灰は飛行機の視界を遮るだけでなく、エンジン停止事故を招く恐れもある。
豪カンタス航空は迂回(うかい)のため、シドニー-成田便などのルート変更を決めた。

■ 編 集 後 記 ━━━━━━━━━━━━━━・・・・・‥‥‥......

今回のラバウルの火山の爆発は1994年を思い起こさせます。
ニューギニア航空の初のチャーター便5便が無事に終了し、最後の飛行機が
名古屋からポートモレスビーに戻ったその日、大噴火を起こしました。
あの噴火がもう少し早ければチャーター便のツアーにも大影響が出たと、
驚いたことを思い出します。

今回今のところ大きな被害は無いとのことですが、今後の状況をご報告させていた
だきます。

また、一部会員の方より募金などのご提案を頂いておりますので、現地の状況を
確認したうえで広くご案内申し上げたいと思います。

早いもので9月となりました。天候が不順ですが、会員の皆さにおかれましては
くれぐれもご自愛くださいませ。

皆さまのご意見、ご要望などどんどんお寄せください。
 

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