メルマガ・広報誌

vol.89 (8月30日)

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◎ 国際研究インスティチュート(IIS) 講演会開催
当協会の唐沢副会長が主宰されております勉強会 国際研究インスティチュート(IIS)
が次の日程で講演会を開催されます。ご興味のある方はどなたでもご参加いただけます。

Ⅰ部: パネルディスカッション
 日 時: 2016年9月3日 (土) 13:00〜16:00
 テーマ: 英国EU離脱後の世界とどう向き合うか
 パネリスト:杉田弘毅氏(共同通信社論説委員長 )、
       大井幸子氏(国際金融アナリスト、株式会社 SAIL 代表取締役社長)
 モデレータ: 唐沢 敬(IIS代表、立命館大学名誉教授)
 場 所 明治大学 紫紺館 3階 S4会議室  
        〒101-0052 東京都千代田区神田小川町3-22-14 (JR御茶ノ水駅より徒歩5分)
 参加費 一般:2,000円 学生:1,000円
 定 員 50名

Ⅱ部: ネットワーキング・パーティ
  予定しておりませんが、有志で懇親会を行いたいと思っております。
    参加希望者は当日、事務局メンバーにお声かけください。
    なお、場所は紫根館近くを予定しております。

Ⅰ部のお申込み方法:
  パネルディスカッションのお申し込みは、
  IISのホームページの「講演会・ネットワーキングパーティーの申し込みフォーム」から
  お申し込みいただくか、または次メールに返信ください。
  hosokawa@iis-japan.jp

  IISのホームページURL  :     http://www.iis-japan.jp/
 
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◎ 大谷裕文・塩田光喜編著『海のキリスト教 太平洋島嶼諸国における宗教と政治・社会変容』 
(2016.8.22、クリスチャントゥデイ )
http://www.christiantoday.co.jp/articles/21808/20160822/pacific-islands-marine-christianity-anthropology-politics-social-change.htm

太平洋の島嶼(とうしょ)諸国におけるキリスト教。
この地域ではその住民の大多数がキリスト教徒であるにもかかわらず、
日本語では類書がほとんど皆無に等しい。
本書はこのテーマに関する論文を集めた、貴重な労作である。
編著者や執筆者たちはキリスト教の神学者ではなく、文化人類学や社会人類学などを
専門とする人類学者である。
本書はやや専門的で高価な本であるとはいえ、トンガ、パプアニューギニア、ニュージーランド、
ソロモン諸島における政治・社会の変容の中でキリスト教が
どのように広がり根付いていったのかが、人類学の視点からダイナミックで
歴史的なアプローチで論じられている。

本書では、編著者の1人でジェトロ・アジア経済研究所開発研究センター主任研究員であった
故塩田光喜氏が、「プレリュードとフーガ」「序章 海のキリスト教総論」を著している。
続いて、もう1人の編著者である大谷裕文氏(西南学院大学国際文化学部教授)の
「第1章 トンガにおける王権とキリスト教―植民地宣教期から民主化運動期へ」、
そして再び塩田氏の「第2章 神の国、神の民、聖霊の風―
パプアニューギニアにおける聖霊運動と神権国家への希求」が収められている。
さらに内藤暁子氏(武蔵大学社会学部教授)の「第3章 マオリのキリスト教」、
石森大知氏(武蔵大学社会学部准教授)の「第4章 信仰から開発へ―
ソロモン諸島の独立教会における『新しい生活』の変遷」、
それから馬場淳氏(和光大学現代人間学部現代社会学科准教授)による
「第5章 辺境の牧師たち―パプアニューギニア・マヌス島のキリスト教と伝統」がこれに続き、
最後に大谷氏による後書きで締めくくられている。

大谷氏は本書のようなキリスト教に関する人類学的研究において、
①「コンテクスチュアリゼーション(文脈化)」の問題、
②キリスト教信仰およびキリスト教倫理の基底性、
③キリスト教信仰のアンティノミー(反権力性と権力性)の3点に特に留意すべきだとしている。
大谷氏によれば、「当該文化のイディオム・慣習・伝統にゴスペルを適合させること」を意味する
「コンテクスチュアリゼーション」という神学者や宣教師の概念は、
今や人類学においても重要な概念であり、西洋キリスト教信仰への無関心が
そのコンテクスチュアリゼーションにおいて顕著に顕(あらわ)れた結果、
太平洋のキリスト教の特質が生み出されることになったという。

その一方で、「ハビトゥス」(感情・思考・実践の深く体に浸透した癖)として
②のキリスト教信仰およびキリスト教倫理は、大谷氏によれば、今日に至るまで、
太平洋島嶼国の人々の思考と実践を生成し、それらを基底的に方向付けてきたという。
そして太平洋の島々を含む非西洋社会におけるラディカルな政治・社会批判が、
キリスト教信仰の原点への回帰という形をとることが多いのは、
キリスト教の根源的な反権力性に関わる現象であると見ることができるであろうと、
大谷氏は述べている。
これらは、太平洋諸国のキリスト教が持つ特色を知る上で、興味深い視点であると思う。

塩田氏は1996年に「太平洋島嶼諸国のキリスト教」という調査研究報告書を
アジア経済研究所からすでに出していた。
これは同研究所や園田学園女子大学・東京外国語大学・同志社大学の図書館に所蔵されている。
しかし大谷氏によれば、本書が生まれることになった直接的な契機は、
その翌年に同研究所でスタートした「太平洋島嶼諸国におけるキリスト教と政治・社会変容」研究会だという。
ちなみにそのころ、筆者はミクロネシアのマーシャル諸島共和国にある教会を取材で訪れていた。
その後も2004年に南太平洋のフィジーやツバルの教会を取材したことがある。
太平洋と一口に言っても広大な地域であり、
今後はそうしたところも視野に入れた日本語の本が出版されることを期待したい。
また、太平洋島嶼諸国と日本に住むキリスト教研究者や教会関係者が協力して
この地域のキリスト教に関する本を出してもらえたらとも思う。

そして、日本語でこの地域のキリスト教に関心を持とうとする方々には、
戦時中までの日本との関わりの歴史を含めて、太平洋諸国の教会を自らの隣人として受け止め、
できれば実際にそれらの教会を訪れてほしいと思う。
それによって、太平洋諸国のキリスト教が持つ豊かな特色とそこに住む人々の信仰と生活、
そして美しい自然と、戦争・核実験・気候変動や貧困・グローバル化などの影響といった危機の現実に触れ、
自らを振り返ることにつながるのではないだろうか。
また、太平洋島嶼諸国出身のキリスト教徒は日本にもいる。
そうしたつながりの中で本書を読むことで、
太平洋島嶼諸国のキリスト教について理解をさらに深めることができるだろう。

なお、本書の関連文献として、とりわけ、
塩田光喜著『石斧と十字架―パプアニューギニア・インボング年代記』(彩流社、2006年)、
同著『太平洋文明航海記(キャプテン・クックから米中の制海権をめぐる争いまで)』(明石書店、2014年)、
そして石森大知氏の著書『生ける神の創造力―ソロモン諸島クリスチャンフェローシップ教会の民族誌』
(世界思想社、2011年)、それから長年パプアニューギニアやソロモン諸島などに関わってきた
カトリックのシスターである清水靖子氏の著書『森と魚と激戦地』(北斗出版、1997年)、
そして太平洋教会協議会(PCC)の元リサーチ・インターンである雀部真理氏の
「特別寄稿 パシフィカ 太平洋の島国の信仰と歌声」
『礼拝と音楽』124号(日本基督教団出版局、2005年)を挙げておく。 
大谷裕文・塩田光喜編著『海のキリスト教 太平洋島嶼諸国における宗教と政治・社会変容』
7月15日、明石書店、定価4500円(税別)


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◎【特別インタビュー】松本盛雄・パプアニューギニア大使インタビュー  
(2016.8.24、アジアの経済ビジネス情報) http://www.nna.jp/articles/show/1495089

2014年7月に、安倍首相が日本の首相として29年ぶりに訪問したパプアニューギニア(パプア)は、
隣国オーストラリアやニュージーランドだけでなく、日本と極めて深いつながりがある国である。
その歴史的訪問の直後に赴任した、松本盛雄・日本国大使に、日本とパプア関係の重要性について話を聞いた。
【NNA豪州編集部】

――赴任されて2年。パプアの印象はどうでしょうか

日本のパプアに対する関心が高まった直後の赴任で、大事な時に来たなと思います。
まず思ったのは、日本はこの国について何も知らないということでした。
例えば戦争にしても、ガダルカナル(ソロモン諸島)とかラバウルという地名を聞いたことがある、
という程度でしょう。

私は中国に関わった時期が長いので、日本と戦争に関わった国は、
当然中国人のような反日的反応を示すのかなという印象がありましたが、それは全く無く、
パプアの人たちは日本人をとても好きなんです。むしろ尊敬しています。
あの時日本が勝っていてくれればパプアはもっといい国になったのに、という人がとてもたくさんいます。
「外交上、パプアは非常に重要な国」と松本盛雄大使

――戦争を知らずに親日的になっているわけではなく、
戦争を知った上で親日的になっていると?

そうです。あの時とても規律が正しくて現地人を大切にしていた、
ああいう日本人だからいいんだと。それはとても衝撃でした。

太平洋の島国14カ国を、日本人がどれほど知っているでしょうか。
そういう親日的な人達がいることを知るのは外交的にも大事だと思いますね。

太平洋諸島フォーラムの昨年から今年にかけての議長国はパプアで、
事務局はフィジーがやっています。
フィジーはオーストラリアなどと少しぎくしゃくした関係になっていますが、
パプアはオーストラリアやニュージーランドと深い関係を持っています。
しかし、今後は若干距離を置いていきたいとも思っています。
だとすると、太平洋戦略という意味では日本にとって重要な国ではないかと思います。

ひとつのエピソードとして、ソマレ前首相は東セピック州知事をやっていますが、
彼はラバウル生まれなんです。
ソマレ前首相が東セピックに移住し、9歳の頃に日本軍がやって来たのですが、
その中に柴田中尉というとても良い人がいて地元に小学校を作り、そこで彼は勉強したそうです。
このため少し日本語が話せるようです。
そして彼は、「当時の日本の軍人たちは非常に規律正しかった」と言っています。

――ニューギニア航空が日本便を週2便に増加しましたが、
日本人観光客が増える希望はありますか

現在統計では毎年3千数百人の日本人が来ています。
傾向を見ると、この約5年間で横ばいか減少しています。
多くはここで乗り換えて他の島国に行ってしまうようです。
遺族会のような方々は来られますが、観光客はあまり増えていません。
ひとつは国内の物価が高く、格安航空で日本からケアンズに行ったほうがずっと安いということもあります。
高い理由はニューギニア航空便が独占しているために競争がないこととも関連します。
ただ何よりも、治安が悪いことは大きな課題です。

ただし、観光資源から言えば、サンゴ礁に囲まれた島々はもとより、
ハイランドと言われる標高の高い地域には4,000メートル級の山があり、
普通の島国にはないとても住みやすい高原地域もあります。
そういう地域には野生動植物など手つかずの自然があり、観光資源にはとても恵まれています。
しかしそれを生かす手立てがないのが問題です。

今は約800民族がいて、みな言語が違うと言われています。
そういう人たちは山の方に多いのですが、それぞれのコミュニティが閉鎖的で、
時として部族闘争などが起こることも問題です。

――遺骨収集活動はうまくいっていますか

今後10年間でそれを加速しようという話になっています。
約15万8,000人がパプアで戦没し、そのうち6万~7万人の遺骨が政府による遺骨帰還事業により
回収されていますが、まだ半数以上の遺骨が残されています。

オーストラリアも米国も遺骨収集作業はやっています。ポートモレスビーの北に、
日本軍が侵攻してきたのを連合軍側が撃ち返して追い払ったココダトレイルがあるのですが、
そこでは戦死者が多かったんですね。ココダトレイルはオーストラリアが国策として、
ここを整備して今後のメモリアルにしようとしています。

日本軍は、後方支援がない状態でココダトレイルからポートモレスビーに進攻しようとした時に
退却命令が出たんです。あともう少しで相手陣地というところで泣く泣く帰ったところを追撃されたんです。
ココダトレイルの山の向こうの入り口に小さな博物館があって、そこに写真があり、
日本語と英語で説明がしてあるんですけれども、
そこには日本軍が規律が正しくて強かったとオーストラリア人の証言で書いてあります。
戦後こんなにたっても遺骨はとてもたくさん残っていますし、
その作業を止めていいというわけにはいかないですね。
ですので今後10年は相当力を入れて一生懸命やっていくことになると思います。

――最近の日本のパプア援助はどのくらいありますか

2014年7月に安倍首相が来られた時に、向こう3年間で200億円の援助を発表しています。
これまでにその目標は既に達成されています。
これまでの実績は、無償も円借も有償も含めて大体累計で1,500億円くらいです。

この他に大使館がやっている草の根無償資金協力というものがあって、
これが累計で275件、18億円くらいあります。小学校の教室を作ったり、
給水タンクを届けたり保健所を作ったりしています。
大体毎月地元の新聞の記事になったりしています。

調印式や着工式、完成式などで私が出て行って話をすると、
マスコミもちゃんと取り上げてくれます。やりがいがありますよ。
オーストラリア大使(高等弁務官)より、私の方が露出度は高いですね(笑)。

パプアへの援助額ではオーストラリアが一番で、その次がニュージーランドか日本です。
日本の援助は現地の人と一緒になってやるというところが好評です。
オーストラリアの援助はお金を出すから勝手にやれという形です。
中国の援助はお金を出す、人も連れてくる、物も持ってくる、そしてやり終わったら帰ってしまいます。
品質もよくないです。日本は品質がいいしアフターケアもある。
また現地の人を使うので技術移転も行えます。
多分戦時中もみんな一緒になって畑を作ったりしていたのではないかと思います。

――パプア人のオーストラリアへの感情はどうですか

やはり旧宗主国ですし少し上から目線なので反発している人が多いのではないかと思います。
現実的にはオーストラリアに頼っていかざるを得ないのですが、
多くの政治家はそれを心からは望んでいないでしょう。
本当の意味の独立を考えているということですね。
これまでは各省庁にアドバイザーのような形でオーストラリア人が入りこんでいました。
去年オニール首相が、そういう人たちに国政を握られているのは良くないとして、本当に必要なら国で雇って、
国家公務員として働いてもらおうという方向に変えつつあります。


ところでオニール首相は、日本には計4回ほど行っており、その度に首脳会談をやっています。
安倍総理との相性はとても良くて、私も一度同席しましたが、話がかみ合い、波長が合っているようです。
島国のリーダーとして認められていくためには日本のような応援団が必要なのでしょう。

――そういう意味では、日本が太平洋島サミットを主催するのは外交的成果はあるのでしょうか

もう7回、20年くらいやっていますが、大変効果的です。
島国の人たちとオーストラリア、ニュージーランドの関係もよく見えます。
卑近な例で言えば国連などの場での日本支持票になるということもあります。
もう一つは、例えば南太平洋の問題あるいは南シナ海含めて問題が浮上した際に、
日本の立場に賛同してもらえることがあります。
この地域を友好的にしておくというのはバランスの面から見て非常に価値があります。
そうした利益を考慮して、インドや中国なども独自にこうした
島国フォーラムを始めたりしています。

――例えば日本企業にとって、液化天然ガス(LNG)資源以外にも
パプアに経済的意義はありますか

直接的にはマグロや資源の問題でしょうね。
世界的に資源が減ってきている中でパプア周辺海域は世界有数のマグロ漁場として注目されています。
このほか銅、ニッケル、金といった鉱物資源もあります。
昔から南洋材といって木材の輸出もやっていました。
今、住友林業が唯一大きな林業企業としてラバウルで植林をやっています。
ほかには、豊田通商がトヨタ車や日野自動車、ヤマハのボートなどを販売するエラモーターを展開していますし、
太平洋セメントが生産工場を操業しています。
商社では、双日がペトロケミカルで国有企業と合弁事業を始めています。

――中国の影響は大きくなっていますか

通信大手の華為(ファーウェイ)がこの国の通信インフラを握ろうとしています。
このほか中国の国有企業が道路インフラ建設などに参入しています。
しかし、世間で言われているほど中国人が大量に進出しているようには見えません。

中国政府の支援は、意外と無償支援は少なく、むしろ輸出入銀行の融資でやっていて、
オニール首相が最近中国に行って合意したいくつかのプロジェクトも輸銀融資が多いようです。
現時点で中国の国策としてパプアを重視している、ということはないようです。
これまで中国の最高指導者は来ていません。
今年は中国とパプアの外交40周年なのですが、
せいぜい全国人民代表大会副委員長クラスの来訪にとどまるだろうと言われています。

――最後に大使としての使命があるとすれば何でしょうか

私は至る所で、文化と人の交流が大事だと言っています。
現地の人たちの日本への関心を高めることを自分のひとつの大きな任務としてやっています。

たとえば文化活動で、実はいろんな人を日本から呼びたいのですが、
危ないからと言って実現できないでいます。
仕方が無いので自分で琴を弾いたり、七夕祭りをしたり、
ひな祭りをしたりしています。
それでも、結構手ごたえがあります。折り紙をやりに行ったり、
お祭りを大学の構内で開いたり。
この日本大使は面白いことやっているというのを段々と浸透させていきたいです。

このような取り組みはここでは非常にユニークで
新聞にもよく取り上げられていますが、
外交的には直接意味が無いとしてあまり評価されないようです。

でも、そういう基礎があるからこそ、行った時に「お前が言うなら信頼しようか」
ということになるのです。
この国にそういう日本支援者を育てていくのが大使の役割かなと思っています。
(聞き手・西原哲也)


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◎ 触る展示が好評 「視覚障害者も楽しんで」 名古屋 (2016.8.24、毎日・中部夕刊)

http://mainichi.jp/articles/20160823/ddh/001/040/002000c

 陳列台に並ぶ土器や装飾品の間に「PLEASE TOUCH」(どうぞ触って)と書かれた紙−−。
名古屋市昭和区の南山大人類学博物館が始めた「触る展示」が好評だ。
世界的にも珍しく、常設展示ほぼ全てを手に取ることができる。

 視覚障害者にも楽しんでもらおうと2013年から始めた。
評判が口コミで広がり、年間3000〜4000人だった来館者数は昨年度に1万人を超えた。
名古屋盲人情報文化センター点字出版部の森幸久さん(40)は「展示品が『ある』と分かる。
博物館のイメージが根底から覆った」と話す。  
展示室は230平方メートルほどで、ガラスケースはほとんどない。
パプアニューギニアの祭りで使われるヤシの実でできた笛やタイの少数民族の銀製アクセサリーも
陳列し、実際に演奏したり身に着けたりできる。  
展示を担当する黒沢浩教授(博物館学)が、
障害者や高齢者など全ての人が楽しめる「ユニバーサルミュージアム」を提唱する
国立民族学博物館(大阪府吹田市)の広瀬浩二郎准教授の講演を聞いたのがきっかけ。  
「福祉は素人」だった黒沢教授は、社会福祉法人の協力で視覚障害者の物の触り方から学んだ。
協力してくれた視覚障害者から、資料に点字タグを付けることや、
じっくり鑑賞できるよう展示棚の下にいすを置くなどの助言をもらった。
 黒沢教授は「ガラス越しでは伝わらないことが分かる。
土器の底がどうなっているのかも、触れば分かる」と魅力を語る。
今後は、博物館での講演に参加できない聴覚障害者への対応も充実させ
「全ての人の好奇心」に応えることを目指す。
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◎コブラ氏の壁画ギネスに=五大陸の先住民の顔描く=五輪で生まれた文化作品 (
2016.8.25、ニッケイ新聞)http://www.nikkeyshimbun.jp/2016/160825-22brasil.html
 リオ五輪に伴って企画された文化活動の一つであるボウレヴァルド・オリンピコで、
エドゥアルド・コブラ氏が描いた先住民の顔の壁画が、
ギネスブックに載る事が決まったと24日付G1サイトが報じた。

 ガンボア地区にあるコブラ氏の壁画が世界最大である事が認定されたのは22日だ。
高さ15メートル、幅170メートルの壁には先住民の顔が五つ描かれている。
 五つの顔は各々、パプア・ニューギニア(オセアニア)のフリ族と、
エチオピア(アフリカ)のムルシ族、タイ(アジア)のカレン族、
欧州のスピ族、米州大陸のタパジョー族を表している。

 コブラ氏は、五輪のシンボルである五つの輪からインスピレーションを受け、
五大陸を代表する先住民5部族の顔を描く事で、
五輪の精神である平和と民族の一致を表わそうとしたという。
コブラ氏達は、アクリルペンキ180缶とスプレー2800缶、
7台の昇降機を使い、70日かけてこの壁画を描いた。
 
コブラ氏は壁画がギネスブックに載ると知り、「この作品は芸術を用いた戦いの歴史の一部だ。
芸術家にとって、ギネス認定は単なる大きさの問題ではなく、
各民族間の平和のための最大の絵画としての意味がある」と述べた。
 コブラ氏の壁画があるガンボア地区には、
やはりリオ五輪にまつわる芸術作品として作られたインサイド・アウトもある。
フランス人のJR氏の手になる企画は、
様々な国から来た人々の顔写真を大きく引き伸ばしてビルや道路に貼るというもので、
自分の顔がリオの景観の一部となった事を喜ぶ人々の様子はテレビでも報道された。
 
リオ市内ではその他にも、コパカバーナにあるホテルの屋上に、ホテルの幅を最大限に使い、
走り高跳びの選手がバーを越える様子を模した作品が飾られ、
同地区のビルの壁全面に描かれた水泳のプールでは、
各コースを泳ぐ選手達の姿を立体感をもって描いた作品が登場。
ボタフォゴ海岸には何メートルもの幅のあるバタフライの選手像、
ラッパ地区のビルの壁にはアイルトン・セナの画など、
スポーツにまつわる作品が登場し、新たな名所を生み出している。

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◎ マヌス島の難民に、持続可能な解決策を (2016.8.25、UNICEF)
http://www.unicef.or.jp/news/2016/0205.html

オーストラリア・ユニセフ協会(ユニセフ国内委員会)は、
パプアニューギニアのマヌス島にあるオーストラリアの難民収容施設の閉鎖が
合意に至ったとの報道を受け、ピーター・ダットン豪移民相に向けて、難民やその家族が、
様々なニーズに対応できる態勢が整っている信頼のおける第3国において再定住できるよう、
真剣に検討することを求めました。

・ 子どもたちの安全に深刻な懸念

「オーストラリアの海外難民手続きの体制は、すでに苦難に直面している人々に対して、
さらに危害を加える危険性があります。激しい暴力や自傷行為といった痛ましい報告も、
頻繁によせられています。オーストラリア政府は、収容されている男性850人の
福祉を適切に優先させるという、
持続可能な選択肢を十分に検討する機会を有しています。
その850人の中には、島に送られてきた時には未成年だった人々も含まれています」と、
オーストラリア・ユニセフ協会のニコール・ブリーズ 政策/アドボカシー部長が述べています。

「長期間拘留されている人々にとって重要なのは、次に何が起こるかです。
パプアニューギニアのコミュニティーに移り住むよう圧力をかけたり、
ナウルへ移送することは、この危機を単に移転させるにすぎません」

「過去3年間にわたり、オーストラリア・ユニセフ協会は、
マヌス島の難民手続きセンターに収容されている、保護者の同伴のない子どもたちの安全性に関して、
深刻な懸念を示してきました。多数の男の子たちが、保護者や家族を伴わずにマヌス島にやって来て、
非常に困窮したおとなたちと一緒に収容され、安全でない環境で暮らしてきました。
彼らは、考えられる限り最も厳しい状況のなかで、おとなに成長したのです」

「オーストラリア・ユニセフ協会」は、難民と、
難民を支援する方法を模索する政府との双方が直面する課題を正しく理解しています。
ユニセフは、マヌス島とナウルに収容されてい
る子どもたちや家族に
最善の結果をもたらそうと模索する政府との、建設的なパートナーシップの継続を期待しています」
(ブリーズ部長)

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◎ 北朝鮮の首都で初の「ビール祭り」、盛況の映像 (2016.8.28、CNN)

http://www.cnn.co.jp/fringe/35088106.html

(CNN) 北朝鮮の首都平壌で「ビール祭り」が催されている。
北朝鮮でのこうした行事は初めてとみられる。
今月15日に開幕し、来月9日まで続く予定。開催場所は平壌市内を流れる大同江に浮かぶ船上など。
値段別などに7種類の生ビールやキムチを含むつまみ類が提供され、
女性バンドによる楽曲披露の余興もある。
客によると、入店資格に制限はないとみられ、だれでも入れるような様子だったという。
会場内を撮影したビデオ映像は、白色のシャツに青色のスカート、
帽子や短いネクタイ姿などの女性従業員が多くのジョッキを客のテーブルに忙しそうに運ぶ模様を伝えた。
パプアニューギニアからの観光客という男性は
「楽しい。地元住民や平壌在住の外国人と一緒に飲むことが出来るのは素晴らしい」
と楽しんでいた。
他の客は「会場内の雰囲気は開放的で、北朝鮮内にいるとは思えない」との感想も漏らした。
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◎ LNG:8月22~26日:北東アジア着の相場、供給余力の増大を受け軟化  (2016.8.29、エネルギーニュース)

https://www.rim-intelligence.co.jp/news/select/article/607996

【DES北東アジア】 北東アジアへ10月~11月に到着するカーゴの相場は、
5ドル台半ばを下回る水準へ軟化した。
供給余力が増加しており、売唱えを切り下げ、販売を進める動きが顕在化した。
マレーシアやパプアニューギニアに加え、豪州の複数プロジェクトからもスポット玉が供給されており、
需給の緩さが表面化した。
カタールのラスガスは、一部北東アジアの需要家に対して、
5.40ドルまで唱えを切り下げ、販売を進めた。
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◎今年も「上原敏・母校で熱唱」のご案内  当協会会員 矢野信雄

残暑厳しき候、皆々様におかれましては、益々ご健勝の事とお慶び申し上げます。
昨年は日本にとって戦後70周年の節目の年でありました。

その記念すべき年に上原敏さん母校「専修大学」で「偲ぶ会」を実施させていただけました事、
大変に光栄に思います。全てが整い、ゆったりとした教室での会は又一入感慨深い思いが
ございました。 

今年お開放して頂けるとの嬉しいお返事を頂けましたので、
今回も上原敏さん母校での「上原敏さんを偲ぶ会」を実施させていただく事に
いたしました。

土曜日の午後のひと時を、上原敏さんの美しい歌声、恒例に
なりました下町深川の「名物団子」を存分に味わって頂き、暫しのお時間、
共に過ごさせていただければ幸いに存じます。 

今回71年前にアメリカ兵が戦地で拾った写真の中に戦地での敏さんの写真を発見しました
(3枚)ご期待ください。

(日)平成28年10月15日(土)
(時間)1300-1645
(場所)専修大学神田キャンパス 5号館4階 541教室
(会費)3000円

(交通機関) 九段下駅、神保町駅 徒歩5分

参加ご希望の方が、協会事務局へご連絡をいただけましたら、幹事矢野さまへ
お取次ぎいたします。

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